我が家は夫婦二人のシニア世帯。若い頃と違い、気力・体力ともに落ちてきました。むかし出来ていたことが出来なくなっています。持病の腰痛に加え、握力なども落ちてきました。
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料理の後片付けが大変な原因
更年期を越えて、何かと億劫になりがちですが、これからも夫婦ともに健康で暮らしていくには食事はとても大事。だから、毎日野菜たっぷりの食事作りは欠かせません。
我が家が実践しているのは、ゆるいマクロビオティックです。元々私自身、体が丈夫なほうでなかったのと、夫婦の嗜好が肉より魚、野菜だったため自然とそうなりました。もう一つ、私がかなりの面倒くさがり屋なので、マクロビを続けているのです。
マクロビを始める前は、ハンバーグやオムライスなど、子供が好むものを作っていた時期もありました。本格的なビーフシチューもたまに作っていましたが、ものすごく手間と時間がかかります。デミグラス缶などを使ったとしても、結構な手間と暇。肉料理はどうしても油がつきものなので、後片付けも大変です。
夫婦二人暮らしになった時、これからは自分たちの好みのものだけを食べようと決めました。そして、なるべくなら料理に手間と時間をかけたくない。
手抜き料理といえるマクロビオティックとは
マクロビオティックはご存知のとおり、玄米と野菜中心の食事です。桜沢如一が石塚左玄の「食物養生法」と「陰陽理論」を合体して作った食養法です。マクロビの二大原則と言われているものが次の二つです。
「身土不二」その土地のもの、旬のものを食べること。「一物全体」食材を丸ごと食べること。主食は玄米です。白米や白いパン、白砂糖は使いません。マクロビというと、面倒そうと思う人が大半だと思いますが、実はそれほど手間がかかりません、というか手抜き料理とも言えます。
ダシは昆布と干椎茸を水に浸しておくだけでOK。時間があれば弱火にかけ、沸騰直前に火を止めれば良いのです。ただ、鍋を火にかけておくだけですから、考えてみたら超簡単。ダシさえ作っておけば煮物、汁物なんでも手軽にできます。
煮物も作るのが大変なのでは?と思いがちですが、私に言わせればハンバーグや餃子を作るよりずっと手がかからず、簡単です。鍋にダシと材料入れて、途中で味醂や醤油で味付けしたら出来ちゃいます。
料理がラクになるポイント
マクロビは「一物全体」が原則なので、皮なんて剥きません。根菜なんかはタワシで軽く洗えば大丈夫。それでも汚れが気になる時だけ、包丁の背でこそげばキレイになります。
昔、家庭科の時間に面取りとか習いましたよね。でも、家庭料理にそんな面倒なことしたくない。人参や大根なんて、それほど煮崩れすることはありません。煮崩れしたらしたで、いいじゃないですか。家庭料理ですもの、テキトーで良いのです。
日本料理には炊き合わせという料理法がありますが、そんなのはハレの日のもの。普段料理は食材全部一緒に煮てしまいます。そのほうが食材から出る旨味が合わさって美味しくなる気がします。
実は手間いらずの時短料理マクロビオティック
野菜だけだと物足りないので、がんもどきや厚揚げ、油揚げを加えます。特におすすめなのが油揚げ。これが良いおダシになるのです。油揚げが入るだけでコクと旨味が何倍にもなります。私がよく使うのが、刻んである油揚げ。消泡剤などを使っていない、ほんの少しだけ値段の高い良い油揚げを使えば油抜きも不要です。ほど良い油分が煮物を美味しくしてくれます。
乾物もなくてはならない食材です。ダシを取ったあとの干椎茸はそのまま煮物に入れましょう。昆布もそのまま煮物に入れても良し、小さく切って酢と味醂と醤油で煮詰めれば、自家製の佃煮の完成です。
割り干し大根やひじきなども頻繁に食卓に上ります。水で30分位戻すだけ。夏なら10~15分で十分です。乾物を利用しない人は、多分面倒という先入観があると思いますが、実は昔ながらのインスタント食材とも言えるのです。
マクロビのおかげで、料理に時間も手間も費用もかからず、作るのが億劫でなくなりました。50歳を過ぎて病院とは無縁でいられるのもマクロビのおかげと思っています。無理がきかなくなったシニア世帯に特にオススメです。